【いろいろなことばで】
 創世記11章1~9節、使徒言行録2章1~13節

 世界には様々な言語があります。こどもさんびか140番には、「平和」についての世界の様々なことばが書いてあります。

 旧約聖書の創世記11章1~9節には、「バベルの塔」の物語が書いてあります。バビロン王ネブカネドネツァルは、高さ90メートルの「天空の城」ラピタの様な建物を作ります。これを下敷きにして「バベルの塔」の物語が作られました。

 「みんなちがってみんないい」とある人は言いました。私たちの宇宙船地球号には、71億人が住んでいます。こどもさんびかの109番「ロケットにのって」の2節には、「目の色も違う、ことばもちがう 」という歌詞があります。神さまがよろこばれるのは、それぞれがちがいを認めあい、受け入れ合うことです。

 今日は「教会の誕生日」ペンテコステです。復活したイエスさまは、「イエスさまなど知らない」といわれたペトロさんたちにあらわれ、ゆるされたことを確信したお弟子さんたちは、40日間イエスさまから、「神さまの国」について教えられ、またイエスさまの教えを実践する人に変えられました。今度はイエスさまとの約束を堅く守り、お祈りをしていました。その時です。不思議なかぜがびゅうっとふいてきました。するとどうでしょう。お祈りしている人たちの上に炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまりました。

 イエスさまが約束された聖霊を受けたお弟子さんたちは、世界中にイエスさまのことを宣べ伝える者になりました。人々はびっくりしました。

 「話しているこの人たちは、皆ガリラヤの人ではないか。どうしてわたしたちは、めいめいが生まれた故郷の言葉を聞くのだろうか。わたしたちの中には、パルティア、メディア、エラムからの者がおり、またメソポタミア、ユダヤ、カバトキア、ポントス、アジア、フリギア、パンフィリア、エジプト、キレネに接するリビア地方などに住む者もいる。また、ローマから来て滞在中の者、ユダヤ人もいれば、ユダヤ教への改宗者もおり、クレタ、アラビアから来た者もいるのに、彼らがわたしたちの言葉で神の偉大な業を語っているのを聞こうとは。」(使徒言行録2章7~11節)と弟子たちが、聖霊の導きで、イエスさまの教えを宣べ伝える者になっていったことが、ペンテコステの「出来事」として記されています。

 今も、戦争で戦火の中にいる人、貧しい生活を強いられている人たち、病気に苦しむ人たち、差別されている人たちが大勢います。教会は、そのような人たちにイエスさまの愛の教えを実践する「礼拝・信仰共同体」です。わたしたちが、自分の事だけ考えて生活することを神さまは望まれてはいません。

 「みんなちがってみんないい」です。違いを認め合い、一人一人の考え方や価値観が尊重される世界を神さまは望んでおられます。わたしたちに出来ることは限られています。大海も一滴の水がよせあつめられて、大海となるのです。わたしたちが大切にしなくてはならないことは、神さまの御心に生きることです。神さまが求められている平和(シャローム)を実践することです。聖霊がわたしたちを助けてくれます。困った時、壁にぶつかる時、悲しみの淵にある時、聖霊がわたしたちを助けて下さると信じましょう。そして、みんなでペンテコステ「教会の誕生日」を心から感謝してお祝いしましょう。