【ひとりじめしなかったお友だち】
こどもの日・花の日合同礼拝メッセージ  
ヨハネ福音書6章1~15節          

 教会が引っ越しして最初の礼拝です。今日はこどもの日・花の日としてこの礼拝が合同礼拝として献げられています。礼拝の中で「献児式」「こども祝福式」が行われます。この教会に連なる子どもたちを覚えて礼拝が献げられます。

 こどもの日・花の日は1856年アメリカのマサチューセッツ州チェルシイ市の教会のチャールズ・レオナールド牧師が、子どもたちが信仰生活に入るために、また、その両親が子どもを神にささげる日として、6月第二日曜日に子ども中心の特別礼拝を献げたことがはじまりです。花の日は1870年に同じ州のローエル市の牧師は、6月第二日曜日を「シャロンのバラの日」と名づけ、花と子ども中心の礼拝を献げました。子どもが花のようにすくすくと育つことを願って祝福を祈ったことがはじまりです。以後、教会はこの日を大切にしてきました。10年程前までは教会や保育園では警察署・交番・消防署などに「いつもわたしたちを守ってくれてありがとう」という感謝をこめて、みんなで持参したお花を届けていました。今は黎明保育園では高齢者施設などにお花を持って訪問しています。教会では病気の人たちに集まったお花を届けています。

 今日みんなで読みたいと思ったのは、イエス様が「奇跡」を行われた所です。このお話は他の福音書にも書かれていますが、ヨハネ福音書だけ違った所があります。それはイエス様に五つのパンと二匹の干し魚を提供したのが、こども(「少年」)であったということです。このお話の背後には悲しい戦争で「戦争難民」となった人たちのことがあります。今も戦争でいのちを奪われたり、けがをしたり、家族を奪われた子どもたちが大勢います。こどもさんびか109番「ロケットにのって」を歌いました。世界中には多くの言語があり、わたしたちとは皮膚の色も目の色も違う人たちがいます。神さまは世界中の人たちが幸せになることを望んでおられます。みんなが助け合い、支え合う社会、世界はすばらしいことです。このこどもがイエス様に差し出したのは自分のお弁当でした。きっと他にも多くの人たちがいろいろな食べ物を持っていたと思います。自分のことしか考えていない人は自分のお弁当を分かち合うことは出来ません。このお弁当は自分のものだから誰にもあげない!というお友だちを神さまは悲しみの眼差しで見つめておられます。ひとりじめにしないお友だちが増えることを神さまは望んでおられます。

 教会は子どもたちの成長を願っています。成長とは「感性」の成長です。それは他者のために生きるということです。けれどもそれはたやすいことではありません。イエス様は自分のことのように困っている人、悲しんでいる人のことを考えるようにお弟子さんたちにいわれています。お弟子さんたちは「復活」したイエス様に出会い、その後、「聖霊」を受けてそのことが分かりました。この教会に繋がるすべての子どもたちが神さまの子どもとして成長することを願っています。分かち合いの素晴らしさを伝えることが出来るように、一人一人、神さまにお祈りをしましょう。神さまの子どもとして歩むためにみんなで支え合い、助け合うことが出来ることはすばらしいことです。この教会は今日から新しい一歩がはじまります。礼拝に来られない病気の人のためにお祈りをしましょう。神さまのみこころであれば、その祈りは適えられます。